2017年3月9日木曜日

二世帯同居リノベーション、完成!-税制優遇編ー

姫路市K様二世帯同居リノベーション。最終回は税制優遇編です。

家を新築する際はもちろんですが、リノベーションでも補助金や税制の優遇を受けられるさまざまな制度があるのはご存知でしょうか?

今回K様邸では、在来浴室からユニットバスへのやり替え、2階の子世帯用にキッチンを増設したことで下記の制度が活用できる可能性がありました。


■住宅ストック循環支援事業(期間:平成28年11月1日~平成29年12月31日)

①設備エコ改修、②開口部の断熱改修、③外壁、屋根・天井、床の断熱改修のいずれか1つ以上のリフォーム工事をすることで補助金が交付されます。 

※詳しくはこちら→ https://stock-jutaku.jp/reform/



■同居対応リフォーム・バリアフリーリフォームによる所得税減税

一定のバリアフリー改修工事を行った場合、確定申告することで控除対象限度額を上限として工事費用の10%が所得税から控除されます。


■バリアフリーリフォームによる固定資産減税

一定のバリアフリー改修工事を行った場合、お住まいの市区町村に申告することで翌年度の固定資産税額(100㎡相当分まで)が3分の1減額されます。

※詳しくはこちら→ http://www.refonet.jp/csm/info/fund/tax_reduction/


これらの制度を受けるにはたくさん細かい適用要件があり、K様邸では建物の築年数と所有権の関係で、最終的には固定資産税減税のみ申請ができることになりました。

活用すればお得な制度がたくさんありますが、これらは国や市町村から教えてもらえるわけではありません。

知らなければ該当していても優遇が受けられないので、最新の情報をいつでもお届けできるよう私たちも日々情報収集し、積極的にご提案していきたいと思っています。


二世帯同居リノベーション。

K様邸はもともと奥様のご実家なので、工事前からお打合せの時にお子様たちが楽しそうに走りまわっている姿がとても印象的でした。

お父さんお母さんが仕事で忙しいときも、おじいちゃんおばあちゃんがいつも家にいてくれて、困ったときはすぐに助け合える距離。

親世帯・子世帯それぞれの心配な部分を補いあえるとてもいい形だと思います。

K様ご家族の姿を見て、この仕事に携わることができて本当によかった!と思いました。

これからもっと二世帯同居リノベーションが普及するといいな、と心から思います。





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2017年3月8日水曜日

二世帯同居リノベーション、完成!ー補強編ー

姫路市K様邸二世帯同居リノベーション。今回は補強編です。

K様邸は築38年の木造住宅で、奥様が生まれ育ったご実家です。

新築時から何度かリフォームをされていましたが、今回のような大規模な工事は初めてのこと。

リフォームやリノベーションでは解体をしてみて初めてわかる箇所もたくさんあります。

例えば今回のK様邸では、浴室解体時に土台と柱部分、窓下など数か所に白アリと湿気による腐食が見つかりました。



特に在来のタイルの浴室では土台部分に水が回りやすく、腐食が進行してしまうケースが少なくありません。

腐食した部分は取替え、今回のようにシステムバスを導入することで、直接土台部分に水が回るのを防ぎ、建物の構造を守ることができます。







2階は間取り変更のためほぼスケルトン状態したので、現状の建物の様子をしっかり確認することができました。
不具合のある箇所はすべて快適にお住まいいただけるよう、補修・補強しています。


  桁が梁に届いていない箇所があり、延長加工及び補強



 筋交いを追加し補強



 断熱材は交換



床の不陸を調整し、補強



これらの箇所は写真にまとめ、将来的な工事や不具合に備えるため、施主さまにお渡ししています。


リノベーションは仕上がりのデザインも大切ですが、長く快適に住めるためのしっかりとした構造が必要不可欠です。

普段生活する際には見えない場所ですが、リノベーションは家の構造を知り、最適化する絶好のチャンスなので、構造部分にきちんと予算をあてることをおすすめします。

解体時の状況によって思わぬ費用が発生する場合もあるので、それらの可能性を踏まえた予算計画が必要です。【つづく】


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2017年3月6日月曜日

二世帯同居リノベーション、完成!ー材料編ー

姫路市K様邸二世帯同居リノベーション、今回は材料編です。

既存の住居の雰囲気を活かし、まだ小さなお子様にも安心な素材を選びたかったので、人にも環境にも優しい天然素材を多く使っています。

まずは印象的な子世帯のリビングダイニングから。

コテージのようなイメージをご希望されていたご主人と、手入れがしやすく明るい部屋をご希望されていた奥様の意見を反映し、壁の一面を床から続く杉板貼りにしています。



今回はSHARE WOODSさんより、京都府産の杉板を入れていただきました。
間伐材のため節が多く、心材から辺材まで色味もさまざまですが、このバラつきがとてもいいアクセントになっています。

無塗装品を貼り、最後にお施主さまと皆でオイルのクリア塗装をして仕上げました。



つづいては、壁面収納に設けたお勉強スペースと家族掲示板に使用したforbo社のブルテンボード。

このボードは亜麻仁油・松脂・微粉砕コルクなどの天然素材でできていて、弾力性も耐久性もある優れものです。
ヨーロッパのメーカーらしい絶妙なカラーリングも揃っていて、グリーンの好きな奥様が選ばれたこの色には、baby lettuce(ベビーレタス)というかわいい名前がついていました。



ちなみにこの廊下の掲示板、もともとドアがあった部分を活かしてボードを貼っています。

子供たちが学校や幼稚園で作った作品を飾ったり、伝言板として使ったり、家族のコミュニケーションツールとして活用していただきたいと思っています。


つぎは、同じくこちら廊下とキッチンの床に採用したコルク。コルクも天然素材です。

最近採用される方も増え、私たちもよくおすすめするのですが、コルクにはたくさんメリットがあります。

・通気性があり、保温性・断熱性に優れている
・弾力性がありすべりにくい
・歩くときの衝撃が少なく、足腰に負担がかからない
・ダニが発生しにくい
・防音効果がある


K様邸でも子供たちが走りまわって転んでも安心だし、下の親世帯の階への防音対策にも効果が期待できそうです。


そして最後はリビング小上がり部分の畳。
畳といえば天然素材のい草が主な原料でしたが、最近はい草のデメリットを克服した和紙の畳が人気です。



和紙畳にはこんなメリットがあります。

・風合いはい草に近い
・日焼けしにくく変色しにくい
・ジュースなどをこぼしても簡単に拭き取れる
・ダニやカビが発生しにくい
・い草が衣服につかない
・耐久性がある(い草の約3倍)
・床暖にも対応可
・カラーバリエーションが豊富


い草の香りがお好きな方には天然の畳もおすすめしますが、特に小さなお子様がいるご家庭には和紙畳がおすすめです。

天然素材と、現代の技術を生かした素材、どちらも特性を考え、用途に合わせてうまく使っていけるといいなと思います。【つづく】

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2017年3月3日金曜日

二世帯同居リノベーション、完成!ー収納家具編ー

12月より二世帯同居のためのリノベーション工事を進めていた姫路市K様邸、先日無事にお引渡しとなりました。

奥様のご実家で子世帯のご家族4人が同居されることになり、1階が親世帯、2階が子世帯の
スペースとして1階は水回りを中心に、2階はほぼスケルトンの状態にしてからのフルリノベーションの工事です。

既存のお住まいの雰囲気を気に入られていたこともあり、活かせる部分は再利用し、
新たに機能や動線を見直しています。

いろんなこだわりが詰まっているので、何回かに分けて少しずつご紹介していければと思っています。


まず今回は収納家具について、です。

もともとは奥様とお姉さまが使われていた住居の2階部分。
家族4人で暮らすには十分とは言えないスペースですが、トレランが趣味のご主人やこれから大きくなるお子様のためにもなるべく収納スペースがたくさんほしい、というのが奥様のご要望でした。

そこで今回は、平面だけではなく、高さを利用した収納スペースをたくさん作っています。

2部屋の壁と天井を抜き、壁面いっぱいに作った勉強スペース兼用の収納と小上がり。

壁面収納はタモの突板、小上がりはタモ材+畳です。

小上がりはくつろいでテレビを見たり、お勉強をしたり、お昼寝をしたり、、と多目的に使用できます。

そして小屋裏にも2畳分ほどの収納があります。


収納部分をすべてオープンにするとこんな感じ。

掃除機やランドセルなど、それぞれ収納する物を想定してサイズを測り、各スペースを決定しています。



続いてキッチンのバックボード。

こちらも使用される電化製品のサイズにあわせて製作し、間仕切り壁を新設しています。

既製品だとどうしても「ここがもう少しこうだったらな~」という箇所が出てきますが、オーダー家具ではその家に合わせてぴったり作ることができるので、無駄なくスペースを活用する事ができます。

今回これらの製作をしていただいたのはbespokeの黒岩さん。

何度も現場に足を運んで調整しながら、細部までこだわっていただいています。

オーダー家具はまずサイズを検討し、サンプルを見ながら素材を考え、図面で確認して、と製作に取りかかるまでにも何度も打合せを重ねます。

たくさん選択肢があって、たくさん迷いますが、その分つくり手の顔や思いが見え、自分達で考え抜いてできあがったものは、喜びも愛着もひとしおです。

愛着を持ち、これから少しずつ手を加えて、さらに居心地のよい空間に成長させていただけそうで私たちもとてもうれしいです。【つづく】


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